破風板(はふいた)
屋根側面を守る防風・防水部材
破風板(はふいた)とは、切妻屋根などの妻側(屋根が斜めにかかっていない山型の壁部分)に取り付けられる板のことです。屋根の側面に垂直に設置され、屋根裏への風の侵入を防ぎます。さらに雨水の侵入も防ぐため、防風・防水の両方の役割を担っています。屋根は上からの風には強い構造ですが、下や横から吹き付ける風には弱いため、破風板による補強が有効です。
破風板の役割
防風・防水・防火の多機能性
破風板は風や雨の侵入を防ぐだけでなく、防火効果も持ち合わせています。特に強風時や台風時には、屋根裏への吹き込みを抑え、雨漏りや内部構造材の劣化を防ぎます。また、防火性能の高い素材を使用することで、隣接する建物や延焼からの被害軽減にもつながります。
破風板の素材と特徴
耐久性やメンテナンス性で選ぶ
破風板には、木材、窯業系サイディング、金属板などが使用されます。木材は加工がしやすく外観になじみやすい一方、定期的な塗装や防腐処理が必要です。窯業系サイディングは耐久性が高く、塗装周期も比較的長めです。金属板は軽量で耐候性が高く、メンテナンス頻度を抑えることが可能です。
破風板のメンテナンスと点検
長期的な防風・防水性能維持のために
塗装の劣化確認
色あせや塗膜の剥がれが見られたら、早めに再塗装を行う。
腐食やひび割れの点検
木部の腐食や金属のサビ、窯業系のひび割れなどを定期的にチェックする。
固定部の緩み確認
ビスや釘の緩み、浮きがないかを確認し、必要に応じて締め直す。
破風板(はふいた)についてまとめ
屋根を守り美観も整える重要部材
破風板は防風・防水・防火の役割を持ち、屋根構造を守る重要な部材です。適切な素材選定と定期的な点検・補修を行うことで、長期間にわたって建物の耐久性と美観を維持できます。
建物材質・種類 - 屋根各部名称
葺く
雨仕舞い
勾配
妻
切妻と寄棟
軒先
棟
庇
垂木
野地板
下葺き材
破風板
軒天
水切り板金
雪止め金具