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軒先(のきさき)

屋根端部の突き出た部分とその役割

軒先(のきさき)とは、屋根の端が建物から突き出した部分を指す建築用語です。屋根が外壁よりも外側に延びていることで、雨や雪、日差しを遮り、建物を保護する役割を果たします。特に日本の住宅では、四季を通じて気候条件が変化するため、軒先は快適な居住環境と建物の耐久性を確保する上で重要な構造要素です。

軒先の主な役割

自然環境から建物を守る機能

軒先は、屋根づたいに流れる雨水や雪解け水が外壁や開口部に直接かかることを防ぎます。また、夏季には日差しを遮って室内温度の上昇を抑え、冬季には適度な日射を取り入れて暖かさを確保する効果があります。風雨や積雪による外壁の劣化や浸水を防止し、建物の寿命を延ばす重要な役割を担っています。

軒先設計のポイント

耐久性・通気性・景観性を両立させる

軒先の出幅や形状は、気候条件や建物用途に応じて適切に設定する必要があります。出幅が短すぎると外壁や開口部が雨にさらされやすくなり、長すぎると強風の影響を受けやすくなります。さらに、軒裏の換気口を設けることで屋根内部の通気性を確保し、湿気や熱のこもりを防ぎます。仕上げ材や色調にも配慮し、建物全体のデザインと調和させることが望まれます。

軒先メンテナンスの注意点

長期的な機能維持のための点検・補修

雨樋の清掃

落ち葉やゴミが詰まると雨水があふれ、外壁や基礎を傷める原因になるため、定期的な清掃が必要。

腐食や劣化の確認

木部や金属部材が腐食・劣化していないかを点検し、必要に応じて補修や塗装を行う。

換気口の点検

軒裏換気口の通気を妨げるほこりや汚れを除去し、通気性能を維持する。

軒先(のきさき)についてまとめ

建物の耐久性と快適性を支える重要な屋根構造

軒先は、雨や雪、日差しから建物を守り、耐久性と快適性を高める重要な構造です。出幅や形状、換気性能を適切に計画し、定期的なメンテナンスを行うことで、長期的な性能維持が可能になります。気候やデザインのバランスを考慮しながら設計・施工することが理想的です。

建物材質・種類 - 屋根各部名称

葺く
雨仕舞い
勾配

切妻と寄棟
軒先


垂木
野地板
下葺き材
破風板
軒天
水切り板金
雪止め金具