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下葺き材(したぶきざい)

屋根内部への雨水侵入を防ぐ防水シート

下葺き材(したぶきざい)とは、ルーフィングシートとも呼ばれる屋根本体の下に敷かれる防水シートのことです。屋根材は雨や雪を直接受け止める役割を担いますが、隙間や重なり部分から雨水が入り込むことがあります。下葺き材は、その雨水が室内に侵入するのを防ぐ最終防衛ラインとして機能します。建物を長期間守るためには、屋根勾配・屋根材・下葺き材の3要素を適切に組み合わせることが重要です。

下葺き材の役割

二重構造による防水性能の向上

下葺き材は、屋根材だけでは防ぎきれない雨水や雪解け水の浸入を防ぐ補助的な防水層です。屋根材と併用することで防水性能を高め、内部構造材や断熱材の劣化を防ぎます。また、防風時に舞い上がる雨や、雪解け水の逆流などにも対応できる設計となっています。

下葺き材の種類と特徴

用途や耐久性に応じた選定が必要

下葺き材には、主にアスファルトルーフィング、改質アスファルトルーフィング、透湿防水シートなどがあります。アスファルトルーフィングは安価で広く普及していますが、耐久性は10年程度が目安です。改質アスファルトルーフィングは耐久性や耐熱性が高く、長寿命化が期待できます。透湿防水シートは湿気を逃しながら防水する特性を持ち、結露対策としても有効です。

下葺き材のメンテナンスと点検

屋根リフォーム時に必ず確認すべき部材

屋根材撤去時の確認

リフォームや葺き替え時に下葺き材の劣化や破損を確認し、必要に応じて交換する。

劣化症状の把握

破れ・剥がれ・波打ちなどの症状が見られる場合は早急に補修や交換を行う。

適切な重ね幅の確保

施工時にはメーカー推奨の重ね幅を守り、防水性能を確保する。

下葺き材(したぶきざい)についてまとめ

屋根の防水性能を支える重要な裏方部材

下葺き材は屋根材と併せて建物を雨水から守る重要な防水層であり、その性能は建物の寿命や快適性に直結します。適切な種類の選定と確実な施工、そして定期的な点検・交換を行うことで、長期間にわたり安心できる住環境を維持できます。

建物材質・種類 - 屋根各部名称

葺く
雨仕舞い
勾配

切妻と寄棟
軒先


垂木
野地板
下葺き材
破風板
軒天
水切り板金
雪止め金具