MENU

タイル外壁

粘土など無機原料を成形・高温焼成した外装仕上材で、吸水率が低く、汚れ・変色・紫外線に極めて強い長寿命外皮です。外装では吸水率1%以下の磁器質タイルが主流です。

タイル自体は40年規模の長期耐久を持ち、デザイン・形状・色のバリエーションが豊富。価格は10,000〜40,000円/㎡と幅があり、乾式金具工法か湿式圧着工法を採用します。雨に強く、お手入れは定期洗浄が中心。弱点は目地材の劣化と下地付着の低下、そして衝撃に対する割れです。施工品質の影響が大きいため、技能と管理が成果を左右します。

工法・目地・下地の要点

湿式と乾式の選択

湿式はモルタル下地へ圧着し一体化、乾式は下地に金具でユニット化して取り付けます。大面積や高層は乾式が有利な場面が多く、下地変形の追従と落下リスク低減に寄与します。

目地材の寿命設計

セメント系目地はひび・欠け・浸透汚れが発生しやすく、10年前後で補修目安。弾性目地や撥水目地材で汚れを抑制できます。開口部はシールと取り合い、雨仕舞の連続性を確保します。

付着・浮き・剥離の管理

打診検査で浮きを早期検知し、エポキシ樹脂注入・貼替えで対処。下地の乾燥不足・界面の粉塵・施工時期の低温・凍結などが剥離の主因となるため、工程管理と環境管理が重要です。

維持管理と費用計画

清掃・撥水・補修

年1回の洗浄、目地の点検・打ち替え、撥水剤の塗布で美観維持。割れタイルはピンポイント交換、色番の確保が難しい場合は見切りでエリア更新します。クリア塗装は意匠保持に有効ですが、付着性と透湿の両立を検証します。

コスト帯と施工ランク

高価格帯ですが、再塗装サイクルが不要なため長期LCCで優位になりやすい材です。技能者の品質差が剥落リスクに直結するため、試験施工・モックアップ・打診基準の明確化で品質を担保します。

タイル外壁についてまとめ

極めて長寿命で美観維持に優れ、メンテは目地・付着の管理が中心。工程管理と検査体制の充実が価値を最大化します。

耐久は約40年、価格は10,000〜40,000円/㎡。初期投資は高めでも、長期の再塗装コスト削減で総コストを抑えられます。

建物材質・種類 - 外壁材質

窯業系サイディング
金属系サイディング
樹脂系サイディング
木質系サイディング
モルタル
タイル
ALC