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木質系サイディング

天然木を外壁用に加工した外装材で、唯一無二の木目・温かみ・経年変化の美を提供します。塗装・防腐・防火対策を前提に、部分使いで意匠アクセントとして採用されるケースも多い材です。

木は吸放湿・熱伝導の低さから夏涼しく冬暖かい快適性をもたらしますが、湿気・水・火に弱いため、塗装保護とメンテのルーチンが必須です。耐久目安は約3〜7年と短く、5,000〜8,000円/㎡程度。準防火地域では仕様制限がかかる場合があり、認定品の選定が前提になります。高圧洗浄は繊維を傷めるため不可、柔らかい洗浄と再塗装で維持します。

素材・防火・納まりの勘所

樹種と表面処理

杉・レッドシダー等の針葉樹は軽く加工性が高い一方で軟質。表面は浸透型(着色+撥水)か造膜型(耐候皮膜)を選択。紫外線で褪色・銀灰化する経年美を活かす設計か、色保持を重視するかで塗料設計が変わります。

防火規制と裏当て

準不燃・準耐火の認定品や、不燃下地+被覆の組合せで用途地域の要件を満たします。裏当ての通気層・透湿防水シート・胴縁は必須で、端部・小口の撥水処理と笠木・水切りの水仕舞が耐久を大きく左右します。

典型劣化と予防

含水による反り・割れ・節抜け、紫外線劣化、藻・カビ、虫害。地際や水掛かり部は特に要注意で、見切り金物で跳ね返しを確保し、地盤からの跳ね返りを抑える納まりが有効です。

維持管理と費用の考え方

メンテ周期・方法

浸透型塗料は2〜3年、造膜型は3〜5年で再塗装を検討。小口・切断面の塗り残しは吸水起点となるため厳禁。汚れは中性洗剤と柔らかいスポンジで、強い研磨は不可。損傷は板交換で対応し、色合わせが難しい場合は面単位の更新で意匠整合を取ります。

コスト最適化と部分使い

全周木質は維持負担が大きいため、玄関ポーチ・バルコニー内側・袖壁など限定部位へのアクセント採用が合理的。雨掛かりの少ない面で採用すると再塗装サイクルを延ばせます。

木質系サイディングについてまとめ

比類ない質感と快適性を提供する一方、保護塗装・通気・水仕舞・部位選定が耐久の鍵です。認定仕様の選択と小口処理の徹底で、木の魅力を長く活かせます。

耐久目安は3〜7年、価格は5,000〜8,000円/㎡。準防火地域では認定品・仕様確認を先行し、メンテ負担を見越した採用範囲の設計が肝要です。

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