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籐(ラタン)床材

籐(ラタン)床材は、熱帯地域に自生するツル性植物であるラタンを原料とした床材です。ラタンは生命力が強く、わずか5〜10年で再生可能なため、木材の生長に50〜70年かかるのと比べて非常にサステナブルな素材といえます。環境への負荷を抑えながらも、弾力性や耐久性を備えており、古くから家具や建具に利用されてきました。床材としては洗面所や脱衣室、リビングなどで使われ、自然素材ならではの温かみと柔らかな足触りが魅力です。

ラタンは、熱帯雨林で豊富に採取できる資源であり、収穫から加工までの工程が比較的シンプルです。そのため、地域社会にとっても重要な産業資源となっています。床材としての利用は近年注目されており、自然派志向の住宅やリゾートホテルなどでも採用されています。天然素材ゆえに調湿性が高く、夏は涼しく冬は温かい室内環境を実現できることが大きなメリットです。また、経年変化によって色合いや風合いが増し、使い込むほどに愛着が深まる素材といえるでしょう。

籐(ラタン)床材の基本情報

耐用年数や価格帯、基本的な特徴について整理します。

【耐用年数】約10年〜20年程度
【価格】約10,500円/m2〜(重ね張りや張替えにより費用は物件ごとに見積もりが必要)
天然素材でありながら、適切なメンテナンスを施すことで長期間にわたって使用可能です。価格は木材や石材と比べて中価格帯に属しますが、その自然な質感や持続可能性を考慮するとコストパフォーマンスは高いといえます。

籐(ラタン)床材のメリット

ラタン床材が選ばれる理由は、天然素材ならではの魅力にあります。

● 天然素材ならではの質感と足触り

ラタンは細かな繊維が集まった素材であり、足触りが柔らかく心地よいのが特徴です。合成床材にはない自然な風合いが、住宅空間に温もりを与えます。

● 調湿効果・断熱効果

吸湿性・断熱性に優れ、夏は涼しく冬は温かさを感じられるため、一年を通じて快適な住環境を保ちやすい点が評価されています。

● 経年変化を楽しめる

ラタンは時間の経過とともに色合いや艶が深まり、使い込むほどに独特の味わいが増していきます。家具や建具同様、床材としても経年美化を楽しめます。

● 消臭効果

天然素材の多孔質構造により、空気中の湿気や臭いを吸収しやすい特性があります。特に洗面所や脱衣所で使用する際にメリットが大きく、カビや湿気対策としても効果的です。

籐(ラタン)床材のデメリット

天然素材ゆえに注意すべき点も存在します。

● 湿度・温度変化による伸縮

ラタンは自然素材のため、湿度や温度の変化によって多少の反りや伸縮が発生する可能性があります。設置環境によっては収縮や膨張を考慮した施工が必要です。

● 乾燥によるひび割れやささくれ

乾燥状態が続くと、表面にビラ割れやビラ浮き、ささくれが生じる場合があります。加湿器を利用するなど湿度管理を心掛けることで予防可能です。

● 水分に弱い点

濡れたバスマットを長時間置いたままにすると、カビの原因になります。特に水回りで使用する際には換気と乾燥を意識することが大切です。

● 色味のバラつき

天候や収穫時期、収穫場所によって色味にばらつきが出やすいのも特徴です。自然素材ならではの個性と考えることもできますが、均一な仕上がりを求める場合は注意が必要です。

籐(ラタン)床材についてまとめ

籐(ラタン)床材は、環境負荷の少ない持続可能な資源であり、自然素材ならではの温もりや調湿効果を楽しめる床材です。洗面所やリビングなど幅広い場所で使用され、快適な住環境づくりに貢献します。

メリットとしては質感や快適性、調湿性、経年美化などが挙げられる一方、湿度変化や乾燥による伸縮・割れ、水分に弱いといったデメリットも存在します。導入を検討する際には設置環境とメンテナンスを考慮することが重要です。環境にやさしく、自然派志向の住宅やリゾート施設などにおすすめできる素材といえるでしょう。

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