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内装天井材|無機質系(ロックウール板・石膏ボード)

無機質系の天井材には、ロックウール板や化粧石膏ボードが代表的に使用されます。ロックウール板は岩石を高温で溶融し、繊維状に加工した岩綿を主原料として板状に成形したものです。アスベストと混同されがちですが、全く別の物質であり、人体への有害性はありません。一方、化粧石膏ボードは、下地用の石膏ボードではなく、表面に模様付きの印刷紙やフィルムを施し、意匠性を高めた仕上げ材として利用されます。

これらの無機質系天井材は、耐火性や断熱性、吸音性に優れ、集合住宅やオフィス、学校施設などの大規模建築から一般住宅まで幅広く採用されています。デザインや用途に合わせて選択できるため、内装材の中でも汎用性の高いカテゴリーといえます。

基本仕様(耐用年数・価格の目安)

耐久性とコストを把握しておくことが重要です。

【耐用年数】約30年程度
【価格】約1,472円/㎡~

無機質系の天井材は、長期的に使用できる安定性を備えています。価格帯は比較的手頃であり、公共施設や学校、病院など大規模な施工に適しています。コストパフォーマンスに優れ、長期的な利用にも十分耐えられる点が魅力です。

メリット

無機質系天井材を導入する利点を整理します。

● 燃えにくく、防火性能に優れている
● 湿気に強く、カビや腐食が起きにくい
● 吸音性に優れており、生活音や外部からの音を軽減できる
● 断熱性が高く、冷暖房効率を高め省エネ効果も期待できる
● 加工性が良く、施工現場に合わせてサイズ調整しやすい
ロックウール板や化粧石膏ボードは、建築基準法の耐火性能を満たす建材としても採用され、安全性・快適性を両立させます。

デメリットと注意点

導入の際に理解しておきたいポイントです。

● 直張り施工ではビスで下地に固定する必要があり、ビス頭が目立ちやすい
● 意匠性がクロスや木質系に比べると劣る場合がある
● 工事工程が多く、手間や時間がかかる
● 衝撃に弱く、欠けや割れが発生する可能性がある
無機質系は性能面に優れていますが、施工の仕方や仕上げの工夫を怠ると見た目に影響を及ぼすことがあります。デザイン性を重視する場合は、仕上げ材や表面処理の工夫が必要です。

施工と活用のポイント

耐火・断熱・吸音の特性を最大限に活かす工夫が求められます。

ロックウール板は軽量で扱いやすく、施工性に優れています。断熱性や吸音性を高めるため、二重貼りや下地材との組み合わせも有効です。

化粧石膏ボードはデザイン性を高めやすいため、商業施設やオフィスなど意匠性と機能性を両立させたい空間に適しています。施工の際は耐震性を確保するため、ビス間隔や下地補強を丁寧に行うことが重要です。

また、湿気に強いため浴室以外の水回り空間でも活用可能で、住宅の快適性を高める素材としても注目されています。

無機質系天井材についてのまとめ

無機質系天井材は、ロックウール板や化粧石膏ボードを中心に、耐火性・断熱性・吸音性に優れた建材です。集合住宅や公共施設で多く採用され、安全性と快適性を両立させます。

デメリットとして意匠性や施工の手間がありますが、適切な施工と組み合わせによって長期的な利用が可能です。コストパフォーマンスに優れ、幅広い建築用途に応用できるため、安心と快適を求める方にとって有効な選択肢となるでしょう。

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