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トタン・金属屋根

トタンとは、亜鉛メッキを施した鋼板のことを指し、かつては屋根材として広く用いられていました。軽量で加工が容易なうえ、価格も比較的安価であることから、住宅や倉庫、簡易的な施設などに多く使われていた歴史があります。

現在ではガルバリウム鋼板などの高性能な金属屋根材が登場したことにより、従来のトタンはやや少なくなってきていますが、依然として金属屋根のひとつとして一定の需要があります。

トタン・金属屋根の主な特徴

トタン屋根は非常に軽量で、建物への負担を抑えることができるのが最大の利点のひとつです。

施工が簡単で工期も短く、費用を抑えたい場合に選ばれることが多い屋根材でもあります。一方で、断熱性や防音性にはやや難があり、特に真夏の日差しや豪雨時の雨音が気になるといった声も少なくありません。金属製であるためサビが発生しやすく、定期的なメンテナンスを怠ると劣化が進行しやすい点もデメリットです。近年ではこれらの欠点を改善した金属屋根材も増えています。

耐久性と価格帯の目安

耐久性や価格は選定において重要な判断材料となります。

トタン屋根の耐久性はおおよそ10年から20年程度が目安とされ、サビの進行によって雨漏りや穴あきが生じる可能性があります。価格帯は1㎡あたり4,000円~6,000円程度で、初期コストを抑えたい建築用途に適しています。

メリット

● 軽量で耐震性が高い

建物にかかる負荷が少なく、地震の多い日本の建築に適しています。

● 施工性が良く、工期が短い

加工や施工が容易で、短期間での仕上げが可能です。

● 価格が安価

材料費が比較的安いため、コストを重視する建物に採用されやすい屋根材です。

デメリット

● 断熱性・防音性に劣る

夏は熱がこもりやすく、雨音が響くなど居住性に影響する点があります。

● 錆びやすく、劣化が早い

防錆処理や塗装などのメンテナンスを定期的に行わなければ、早期に劣化が進む傾向があります。

トタン・金属屋根についてのまとめ

トタン・金属屋根は、軽量で安価、施工がしやすいという利点から、限られた予算や短納期の建築において効果的な選択肢です。

一方で断熱性や防音性、耐久性などの面では注意が必要であり、設置環境や建物の用途に応じて慎重に判断すべき屋根材でもあります。近年はトタンの弱点を補った高性能な金属屋根材も普及しており、それらと比較しながら検討することが推奨されます。

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